京橋駅界隈に朝から営業している立ち飲み屋が多い理由

 大阪は京橋、JR環状線、東西線、学研都市線、京阪、地下鉄今堀鶴見緑地線など、公共交通機関の結節点であり、国道1号線が近くを走り、大阪ビジネスパーク(OBP)が最寄りにある場所です。JRと京阪の乗り継ぎのコンコースを隔てて街の顔が大きく異なりますが、比較的にJR側(東側)に多い立ち飲み屋、角打ち、立呑屋さんにフォーカスした記事を記述します。一般的にアルコールを出す店は、夕方もしくは夜からというものですが、京橋には朝から営業している居酒屋、立ち飲み屋が少なからずあります。

【スバリ】かつて24時間稼働の工場が周りに多くあった。から

すいません、これは管理人が地元の人から聞いた話です。どこかの権限ある人が整理したものではありませんが、これを一旦仮説とし、古い地図などを参照に古き京橋界隈を振り返ってみたいと思います。管理人は、立ち飲み屋が多い理由を以下のように認識しています。

  • 24時間稼働の工場がある。(景気が良い、もしくは交代制をしてでも何かを量産する理由があった)
  • 従業員が多い。かつての工場は、生産性・合理化を務める工場であっても、今と比べたあらまだまだ労働集約的なものであることから今世の中にある工場と比べて延床面積あたりの工員さんの数も多かったことでしょう。
  • 朝勤務終了の人もいた、あるいは昼に勤務終了の人がいた。
  • 気軽にサクッと飲みたい。

お店側視点としては、

  • お店が狭い。駅周りなので、貸店舗などの賃料も平均すると高い
  • 小上がり、椅子などを設けるとキャパが狭くなる
  • 客回転率を上げたい。(もともとそこまで客単価は高くない、という仮定で)

では、各年代の地図を比較していきます。地図は2枚構成になっており、右側が最新の国土地理院の地図、左側が各年代の地図です。一部の年代は地図データがないところもありますが、取得でき得た各年代の地図を貼っていきます。

各地図の真ん中あたりが、京橋駅です。左下が大阪城です。工場有無については、「工場名」「工場マーク」をベースに確認します。

ちなみに、国土地理院が定める工場マークってみなさん覚えてます?小学生の頃に勉強したかと思いますが、以下のようなマークです。管理人も忘れてました。。(笑)発電所が非常に似ています。この京橋界隈では、変電所などの類も同様に扱われています。

1892~1910年時

左側、国土地理院が定める地図記号では、「荒れ地」らしき記号が京橋駅の北側、東側に多く、大阪城東側には、当時の陸軍砲兵工廠(工場)があります。

1927-1935年時

この頃は、陸軍砲兵工廠以外に、京橋駅の周りには多数、工場マークを確認することができます。

1947-1950年時

第二次世界大戦が終わり、日本が復興に向けて動いている中で、朝鮮戦争が勃発し、米軍から注文が殺到した時です。

左側地図の京橋駅界隈を見ると工場マークを4つくらい確認できるでしょうか。東の蒲生四丁目のほうにも工場があるように見えます。

1967-1970年時

この時代になると、京橋駅界隈の工場マークは消え、今のOBPエリア、弁天町に広大な工場エリアになっています。地図を読むと、

大阪製鋼工場と八幡工コンスチール(これは読みにくく、正しいか自信ありません)。しかし、このエリアだけでかなり広い工場地帯です。

1975-1979年時

この時代になると、OBPエリア、弁天町にあった工場はわずかばかりとなり、その東側エリア、鴫野西エリアに工場マークを確認できます。

1983-1988年時

工場マークは次第に減っていきます。鴫野西、そして離れていますが森ノ宮にマークを確認できます。

1993-1997年時

前世代と同じくらいです。

まとめ

古地図の工場マーク数程度で、朝からやっている立ち飲み屋多いと決定づけることはできませんが、過去の地図から少なくても京橋駅界隈の工場が多くあった時代があった、弁天町に広大な敷地の工場があった、京橋から西にも工場を確認することができました。それら工場が24時間稼働だったかどうかまで確認できませんでしたが、同様にかつて工場集積地域だった北九州でも、「角打ち」と呼ばれる立ち飲み屋があり、朝からやっているとのことですので、どこかしら共通点はあるかと思います。

今は、OBPもでき、また交通結節点ということもあり、多くの人が行き交う京橋駅、今日も立ち飲み屋では楽しくお酒を飲んでいる方がいることでしょう。

検証に使った地図マップ

私が愛用している過去の地図を比較する際に多用しているのは、埼玉大学さんが提供している「今昔マップ」というものです。

「今昔マップ on the web] : http://ktgis.net/kjmapw/

一番古い地図は1890年代からあり、各年代の地図、各地の地図の縮尺を全てあわせて、複数の地図を同時表示できるものです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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