京橋の「虫屋ドットコム」ヘラクレス・オオクワガタ・黒ダイヤクワガタ等

むしゃくしゃする時、辛い時、気晴らしの方法は人それぞれでしょう。管理人のここ5年くらいの憂さ晴らし方法は散歩です。なんとしょぼいことかと思いきやあなどることなかれ、同じ道は二度とないと思っています。晴れの日、曇りの日、雨の日、季節は廻り、日中の時間帯が異なれば太陽の位置も異なり、影の位置も違う。夕方から夜、深夜いずれであっても行き交う人や車両も異なる、そう考えているといつも通っているあの道が違う道に思えてきます。また、前回目につかなかった何かが目に留まることがあります。

しょーもない前置きですいません、先日も同様も居橋界隈をブラブラと歩いていたら、目についたお店がありました。

昆虫専門店 虫屋ドットコム

このお店の向かいには駐車場があります。その駐車場は南北の道路に面している細長い駐車場でして、管理人はこの駐車場を北から南へ縦断したときにこのお店に気づきました。(管理人は散歩時に駐車場があったら中をぐるっと回るルーティングがあります。)

上の写真はまさに最初にお店を認識したときの写真です。んんん、なんじゃありゃ。この大阪の京橋駅の北側はわりかし昔の長屋が残る地域であり、またその長屋と長屋の合間に広い用地獲得に成功したディベロッパーが比較的に高い集合住宅を建設したりと、新旧の住宅が密集するエリアです。この雑居ビルの1Fに、なんとも言えない看板がありました。赤、青、黄の看板での「虫屋ドットコム」。おまけに入り口らしきドアには紫で「虫屋ドットコム」とあります。入るか、入るまいか迷いました。私のようなずぼらな人間に昆虫などを飼うことは無理なことですし、買いもしないのに入ったら迷惑かと思いつつ、かなり悩みました。実はこの日は一週間に2日間、それもたった4時間しか営業しない喫茶店にいこうとしており、京橋~桜ノ宮間での散策の折に、地元の方とお話ししすぎていて、閉店時間に迫っていたタイミングでした。悩みました、悩みました。駐車場で悩みました。ショートカットとはいえ、厳密にはいえば、用がないのに私有地の駐車場を横切っているというのは、法律的にも望ましくありません。

ここまで悩むということはやはり入るほかないだろうと思い、入ってみました。店員さんが出てこられ、いらっしゃいませ、と。私は最初に虫を購入する意図がないことを伝え、ただ見学だけさせてもらっても良いですか、と伝えたところ快諾してくれました。店内にある昆虫を見学することとなりました。こちらのお店、昆虫を養殖しているんです。いずれも、昆虫版の高嶺の花ともいえる、素晴らしい昆虫ばかりです。

35年越しの夢が叶う:ヘラクレスオオカブト

管理人がかぶと虫、クワガタに興味を持ったのは、小学生に上がる前くらいだったでしょうか。かぶと虫、のこぎりクワガタ、コクワ(小さいくわがた)などは親戚の従兄弟や、兄が飼ってました。

当時、昆虫図鑑で今でも覚えているカブトムシでいば、間違いなくヘラクレスオオカブト虫でした。私が見ていた図鑑は実寸大のヘラクレスを図鑑として掲載しており、リアルなかぶと虫をその図鑑の上にのせて、日本にいるかぶと虫とのサイズの違い、まるで大きな角をもったヘラクレスオオカブト氏を見てみたいと思っていました。残念ながら日本では生息していないかぶと虫なので、当時は図鑑の中で見ただけでした。

日本に生息していないカブトムシとうことで、自然界ではどこに生息しているかというと、中央アメリカから南アメリカの熱帯林に生息しているとのことです。大型は標高2,000mくらいのところにしかいないようです。

しかし、たまたま偶然入ったお店に、ヘラクレスオオカブトムシがいて感動でした。店内で販売されている虫は、木や土で昆虫を飼う環境が整った大きな水槽のような空間に入れられた昆虫もいれば、一匹一匹が昆虫が日々生活する上で必要な環境が整った虫かごの中に入られていたりもします。

私は当初、虫かごの外から色んな角度で眺めていましたが、店員さんが、「是非中から虫を出して間近でみてやってください」と、店員さんは昆虫を取り出し、店内中央にあるメインテーブルの上に昆虫をちょこんと置いてくれました。

でかい、でかいヘラクレス。私が名前を覚えた当初は「ヘラクレス」がどういう意味かもしらず、ただただ大きなカブトムシ=ヘラクレスといったレベルの記憶しかなかったのですが、やはり大きかったです。

「写真撮っても良いですか?」と確認し、「どうぞどうぞ、ぜひ」と快諾頂いて、この大きさが後日再認識できるよう、通常のカードを小脇に置いて撮った写真です。

色んな角度で眺めました。店員さんは、角にある産毛を触ることを私に勧めました。角の内側には産毛生えており、それを下からなでるように触るわけです。私も真似しました。うぉぉ~ヘラクレスの角に生えている産毛をなでている、もう感動でした。

上の角の下にある産毛をナデナデしました。最初、戸惑ってできなかったのですが、店員さんが「こうやってなでなでしてやってください」とお手本を示してくれたので、私もそれに倣いました。クワガタのように挟まれないかと心配しつつも撫でました。ふわふわで気持ちよかったです。

80mmで1,000万だったオオクワガタ

店員さんのお話によると、オオクワガタが大ブームになった時にそのような報道があったようです。2000年前後くらいだったでしょうか。そんなオオクワガタもこちらの店舗では養殖しており、たくさんいます。

でかい、迫力あります。まさにオオクワガタ。幼少のころ、父と兄でカブトムシやクワガタムシをとりに山林にいってたころに捕まえることができたのは、コクワガタ、ノコギリクワガタ、ミヤマクワガタまででした。コクワガタやノコギリクワガタはわりかし一般的で、ミヤマクワガタとなると、「おおおおーすげー」という感覚でした。

残念ながらオオクワガタは当時見たことも、当然捕まえたこともなかったです。もちろん、存在は知っていましたが、当時の私の記憶では、とてつもない立派なクワガタだったくらいしか記憶がありません。

このお店に立ち寄ることができて本当にラッキーでした。入るか入るまいか悩みはしましたが、正解でした。購入しなかったので、お店の方にとってしてみればただの冷やかしの客だったわけで、申し訳ない気持ちありましたが、最初にお断りしていましたので。

童心に返った興奮してる私に対して、ヘラクレスオオカブトシムはもとより、クワガタを箱から出してくれて、「どうぞ色んな角度で見てやってください」と定員さんの嬉しいサービスには甘えまくりました。

大きいです、もといデカイです。本当に。

黒ダイヤクワガタ:タランドゥス

黒ダイヤクワガタは私が勝手に名付けました。正確には、タランドゥスというクワガタで、コンゴに生息しているとのことです。このお店の養殖場で羽化したのが令和2年の12月なので3か月前後です。

なんかエナメル質といいますか、アブラでも塗っているかのような光沢があるクワガタです。このクワガタは知りませんでしたが、店員さんは「こんなクワガタもいますよ」と、これまたクワガタを取り出してくれ、店内に中央の机においてくれました。

動く宝石のようなクワガタでした。

クワガタが天敵から逃れる習性

店員さんの嬉しいサービスに気を良くした私は幼少時に父や兄といった虫取りの話をしました。朝早く起きて父が運転する車に乗り、とある林の中に入りました。カブトムシやクワガタムシがいそうな木の前に立ち、父が「少し離れてろ」といって父は半歩下がり、木にめがけて16文キック。当時、父の本気キックに子供心ながら、「こんなのくらったら死ぬ、大人はすごい」と思っていました。父が何回が蹴っている間に、色んな虫たちが落ちてきて、兄と一緒に地面を探し回りクワガタを捕まえた昔話をした際に…

「それはクワガタの習性です」と店員さんがいきなり結論を。木の揺れで虫が落ちてきたと思っていましたが、店員さんが、クワガタの習性を説明してくれました。昆虫は6本もの足があり、木に爪をたてるかのようにくっついています。そんな昆虫がいくら大人が木を蹴って大きな振動でゆらしたところで、虫を落ちてこないとのこと。

しかし、2回蹴ると、クワガタはなんと、自ら木から足(爪)をリリースして自然落下するというのです。なぜか、これはクワガタを捕食対象とする鳥などが来て木や枝が複数回揺れた際に、クワガタは自然落下することで鳥からの捕食を逃れようとするという習性について教えてくださいました。たしかに昆虫であれば、硬い外郭があるため、数メートル高さから落ちても大丈夫であり、おまけにコンクリートに落ちるわけでもなく、土の上で落ちるので問題ないということです。私はとても驚きました。一度でもカブトムシやクワガタムシを飼った経験のある方はご存じだと思います。木に爪をたてて、くっついている虫を手でつかむときに、「べりべりべり」といった感じでかなり力をかけてクワガタを木からはがしていたと思います。

木を蹴ってもクワガタは振動によって落ちません。しかし複数回蹴る(ゆらす)ことで、クワガタの習性として自ら木から落ちるということでした。私は知りませんでした。当時、てっきり揺れて落ちてきていると思っていましたが、木についているクワガタを剥がすのは容易ならないことも思い出しました。

私に多くのことを説明してくださる店員さんは、コロナ禍でマスクをしていたとしても、目元がとても嬉しそうに見えました。私は終始嬉しそうなにしたことでしょうね。機会許せば、是非私もクワガタがいそうな木を2,3回蹴って振動を与え、クワガタの自然落下を確認したくなりました。

お店の場所

お店を出た際に、私ははじめてこのクワガタの絵や、「クワガタ」の看板があることに気が付きました。お店の真ん前にある駐車場から入ったので、気が付きませんでした。かなりインパクトある看板ですね。

京橋駅(地下鉄-長堀鶴見緑地線)より700m、JRや京阪の場合は800mくらいでしょうか。

また都島駅(地下鉄-谷町線)からは800mです。

お車の方は、お店の向かいに大きな駐車場があります。

お子様がいる方は、ぜひ訪れてみてください。かつて80mmで1,000万の値段をつけたオオクワガタやそのほかのクワガタ含め、お父さんのお小遣いで買えるくらいの価格になっています。もちろんホームセンターで売っている一般的なカブトムシやクワガタムシと比べたら価格は高いかもしれませんが、飼育キットなどや餌なども含めてお店で取り扱っています。

購入もしないのに店員さんが多く説明してくださり、私は本当に幸運でした。もし近くに来ることがあれば、一度酔ってみてはいかがでしょうか。小さい男の子が見たらどんな反応をするのでしょうか。。。

ミヤマクワガタ、オオクワガタ、ヘラクレスオオカブトムシ、かっこいい昆虫にあこがれたいた少年時代を思い出させてくれたお店でした。

昆虫ドットコムにいってきました。
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