JRの駅なのに、わざわざ駅名に「JR***駅」という駅名を関西地区でしばしば見ます。JRなどとつけずともわかるのですが、すでに最寄りの私鉄等で、地域の名前を使っている場合は、同名にはせず、あえて「JR」と冠してるかと思います。まずはJRの駅で、駅名の頭に「JR」とつく駅について調べてみました。
【結論】関西地区を中心に11駅
主に関西地域に11駅ありました。そのうち2駅が駅名改称、9駅が新駅でした。駅名の「JR」を除いた駅名は、すでに開通していた私鉄が同駅名で存在してるケース、市町村の合併により名前を改めたケースもあります。
駅名 | 所在地 | 路線名 | 開業年月日 | 他社線 |
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JR難破 | 大阪市浪速区 | 関西本線 | 1994年9月4日 (改称) | 南海 地下鉄 |
JR藤森 | 京都市伏見区 | 奈良線 | 1997年3月8日 (新駅) | 京阪 |
JR三木山 | 京都府京田辺市 | 学研都市線 | 1997年3月8日 (改称) | 近鉄 |
JR小倉 | 京都府宇治市 | 奈良線 | 2001年3月3日 (新駅) | 近鉄 |
JR五位堂 | 奈良県香芝市 | 和歌山線 | 2004年3月13日 (新駅) | 近鉄 |
JR河内永和 | 大阪府東大阪市 | おおさか東線 | 2008年3月15日 (新駅) | 近鉄 |
JR長瀬 | 大阪府東大阪市 | おおさか東線 | 2008年3月15日 (新駅) | 近鉄 |
JR俊徳道 | 大阪府東大阪市 | おおさか東線 | 2008年3月15日 (新駅) | 近鉄 |
JR総持寺 | 大阪府茨木市 | 東海道本線 | 2018年3月17日 (新駅) | 阪急 |
JR野江 | 大阪市城東区 | おおさか東線 | 2019年3月16日 (新駅) | 京阪 |
JR淡路 | 大阪市東淀川区 | おおさか東線 | 2019年3月16日 (新駅) | 阪急 |
駅名改称の2駅について
駅の移転などが主なトリガーになっています。
JR難波駅
もともとの駅の開業を遡ると、1889年(明治22年)5月14日。それ以降、1994年まで湊町駅(みなとまちえき)と称していました。駅名の由来は当時の地名に由来したようです。その後、1989年の駅移転によって、元来の湊町から完全に離れて難波側にのみ位置するようになり、地下駅化して私鉄・地下鉄の難波駅と連絡する計画もあったため、1994年9月4日の関西国際空港開港と同日にJR難波駅に改称されました。
JR三木山駅
もともとは、1952年(昭和27年)12月1日 – 日本国有鉄道片町線の祝園駅 – 田辺駅(現在の京田辺駅)間に上田辺駅(かみたなべえき)として新設されました。
1997年4月1日より、もともと綴喜郡田辺町が、「京田辺市」としての市制施行に先立ち、1997年3月8日に田辺駅は「京田辺駅」となりました。本駅もそのまま「上田辺駅」のままでも良かったかもしれません。ただ、5年後に木津方へ200m移転し高架化することが決定しており、移動した駅の向かいにある近鉄京都線三山木駅と区別するため、また乗換を促進するために、駅名の頭にJRとつけ、近鉄がすでに使っている「三木山」をつけて、「JR三木山駅」としたと思われます。
新駅設立
新駅設立は、大きく2つに大別され、既存路線の駅と駅の間に新駅が開業したケースと、新路線に伴って開業したケースがあります。
既存路線間開業は4駅
既存路線間にて開業した駅は、JR藤森駅、JR小倉駅・JR五位堂(奈良線)、JR総持寺(和歌山線)、(東海道本線)の4駅です。
新規路線に伴う開業は5駅
もともと城東貨物線だった路線を旅客化した、「おおさか東線」の5駅です。
「おおさか東線」は、新大阪駅 – 久宝寺駅間 20.2 kmの路線で、駅数は起終点駅入れて、14駅です。区間内の鴫野駅 – 放出駅間はもともと学研と視線(片町線)として並走している区間であり、それぞれが複線の線路を有する複々線区間となっています。関西圏のJRでは珍しいと思います。
放出駅 – 久宝寺駅の南区間が2008年3月15日に「おおさか東線」として部分開業しました。この時に、JR河内永和駅、JR長瀬駅、JR俊徳道駅が開業しています。
新大阪駅 – 放出駅の北区間が2019年3月16日に開業し、JR野江駅、JR淡路駅が開業しました。
新駅は3月開業が多い?
9つの新駅はすべて3月に開業しています。これは何か理由があるのでしょうか?新年度にあたっての通学、通勤で、タイミングよく4月にしているのか、はたまた年度内という目標にあわせてぎりぎり3月にしているのか、ダイヤ更新タイミングなのか、鉄道に詳しい方にこのあたりは機会あれば、聞いてみたいと思います。
参照サイト
・Wikipediaサイト(各駅、京田辺市)