鴫野駅界隈の煙突元の調査

幹線道路から少し入って、斜めの道や細い道が多くある界隈で、煙突を見つけました。灰色で無骨そのものの煙突です。こちらの煙突は・・・。それからこの地に斜めの道路が多いことが気になり、古い航空写真もあわせて調べてみました。

【結論】現役銭湯の「華厳温泉」さんの煙突

白を基調にした壁や看板です。まさにシンプルです。控え目のようで、その白い印象は清潔感ある銭湯という印象を与えますね。

夕暮れ時の照明も本当に控え目です。もっと煌々と明るくても良いのですが、それだけ住宅街のあるからなのか、それとも白基調の外観のアクセント的なのか、本当に控え目です。

お店は北側に面しています。銭湯の煙突はたいてい、入り口とは対極の場所にあるのが常でして、華厳温泉さんの煙突は南側にあります。華厳温泉の裏手、南東方面からの写真です。幹線道路沿いには中高層の縦長屋がありますが、一本入ったこのあたりはそこまで高い建物が回りにありません。

ただ、道路の幅そのものは狭いので、最寄りの道路を取っていても道路沿いにある2階建てくらいの戸建てが近いので、煙突に気づかないような場所もあります。

時間を変えて同じ場所から、煙突沿いの梯子もはっきり確認できます。

場所

JRのおおさか東線、学研都市圏の鴫野駅からは徒歩240mで3分から4分ほどの距離です。今里筋線の鴫野駅からもほぼ同様の距離です。

それにしてもこの界隈、なぜか南西から北東、もしくは北東から南西へと延びる斜めの道が多いです。もちろん、わかりあすく東西南北に区画整理されたような地域もあるのですが、華厳温泉さんの東側の道も斜めになっているので、いつものように古地図を調べてみました。

最新の国土地理院地図

華厳温泉のある地は、北は寝屋川、東は平野川分水路、南は第二寝屋川に囲まれています。いずれの河川・水路も人が手を加えたことがわかるくらいに、東西南北に真っすぐになっています。

華厳温泉さんは中央のやや左に吹き出しを加えています。東側に斜めの道路が目につきますね。

1936年時の航空写真

このころは、まだ第二寝屋川や平野川分水路を確認できません。最新地図と対比して現存しているのは寝屋川と片町線(現在のJR学研都市線)です。華厳温泉さんの場所はこの時は、まだ空地でした。白黒なので、わかりにくいですが、斜めに走る黒い線が寝屋川に注いでます。。。

わかりやすいよう、水色線でなぞってみました。第二寝屋川はまだありませんが、南東のほうから北西へ向かっている川が寝屋川に合流しています。

2倍に拡大してみました。川です、はっきりわかります。若干右へ左へ少し蛇行するかのようにたしかに斜めに流れています。この川と並行するかのように、周辺道路も斜めになっていることがわかります。

だから、このあたりの道路は斜めになっていることがわかりました。この川、調べてみましたところ、楠根川という名称で、奈良県の八尾のほうから流れてきていたようです。おそらく第二寝屋川改修時に不要となり、埋め立てらのでしょう。かつて楠根川と呼ばれていた地点は道路となり、或いは親水公園となり、残っていますが、この楠根川含めて周辺道路が斜めの理由がわかりました。楠根川については、また別途調べてみたいと思います。

最後に

最寄りを何度も通っていましたが、華厳温泉さんの白い外壁が銭湯のそれとは気づきませんでした。また銭湯にありがちなド派手でカラフルな看板もなく、質素な白を背景にして黒で「華厳温泉」と記述されており、照明も控えめなものでした。たまたま南のから、脇の駐車場になっている場所を通った際に、煙突に気づき、ゆっくり見たところこの場所が銭湯だと気づきました。一度や二度通っただけでは気づかないことが多いなと感じます。

斜めの道路が多いことが気になって戦前の航空写真を見て、近くに工場もあれば、田畑も多く残っている、一方で長屋も多くあり、人口密度の低い田園地帯から、人口密度が高くなる都市化へ変遷しようとしていることが伝わってきます。

何度も通っていながら、タイミングが合わず、華厳温泉さんに入浴できていないので、また折をみてタオルや髭剃りなど一式持って訪問してみたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

鴫野駅界隈の煙突
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