カテキン、コロナに有効か!?

お茶やワインに含まれているカテキン、この効果・効能は多くあるようですが、京都大学が研究をしていたニュースありましたが、先日奈良県立大学がお茶に新型コロナウイルスを不活化(無害化)する効果があると発表しました。

1分間お茶に触れると99%感染力ダウン

どのお茶を使ったかは公表されておらず、基礎研究段階のようですが、お茶のカテキンにより、コロナウイルスが1分間お茶に触れることで最大で99%もの数値で、感染力を失うという発表がありました。

実験は同大の矢野寿一教授(微生物感染症学)の研究チームが実施した。実験ではペットボトル入りの緑茶や紅茶など約10商品を使用。試験管内でウイルスとお茶を混ぜ、経過時間ごとの感染力を持ったウイルスの量を検査した。

最も効果が高かったのは茶葉から淹(い)れた紅茶で、感染力のあるウイルスは1分間で100分の1、10分間で千分の1以下にまで減少した。矢野教授は、人への効果について「可能性の段階」とした上で、「インフルエンザでカテキンの効果は確認されており、お茶を飲むことで同じような効果が期待される」と話した。

産経ニュース 2020年11月29日

どのお茶だったのかが公表されたら、また店頭からそのお茶のみならず、紅茶や緑茶などが店頭から消えてしまいそうですね。お茶メーカーの株価が上がるかもしれませんが、転売を生業としている方が次に目をつけそうな商品かもしれません。転売を目的とした爆買いだけはやめてほしいものです。。。

カテキンの効果

カテキンの効果は多くあるようですが、ここで改めてカテキンの効果について整理しておきたいと思いました。

抗菌・殺菌作用

カテキンは、「毒素型」菌に対しては、毒素を消す解毒作用、「感染型」菌に対しては、細菌の細胞膜を破壊する殺菌作用を示し、食中毒予防に大きな効果を発揮するようです。毒素型で多いのは、O157や黄色ブドウ球菌などの食中毒ですね。

インフルエンザにも有効

カテキンの効果はインフルエンザにも有効と発表されています。秋から冬にかけてインフルエンザも流行する季節柄、お茶を飲んでおくことは本当に有効だと思います。

紅茶エキスでのインフルエンザウィルスに対する実験では、通常飲んでいる濃さの約300分の1の濃度の紅茶エキスを60分作用させることにより、A型インフルエンザの感染力が失われるという結果が出されています。またB型インフルエンザでは125分の1の濃度の紅茶エキスで60分作用させることにより感染力が失われました。

マウスを用いた実験においても紅茶エキスによる効果は有効であることが報告されています。

出典:「奇跡のカテキン」島村忠勝(PHP研究所)

活性酸素除去作用

紫外線やストレス、加齢等、生活の中でのさまざまな要因によって活性酸素が体内で処理することができないほどの量になると、正常な細胞や遺伝子を攻撃して動脈硬化やガンなどを引き起こす原因になるようです。

一方対策の一つとして、一般的にビタミンC、E、最近では特にポリフェノールに抗酸化作用があることがよく知られており、ポリフェノールの仲間であるカテキンにも高い抗酸化作用が確認されており、。カテキンの活性酸素除去作用は特に強くとのことで、意識して取ることによる健康への貢献は非常に高いでしょうね。

コレステロール低下作用

脂っこいもの、お肉などの美味しい料理には コレステロール値を高める要因になると聞きます。日本では心筋梗塞や狭心症、脳梗塞など血管に関わる病気で亡くなる方はガンに次いで多いです。カテキンは、その要因となる悪玉頃ステロールの酸化を防ぐ抗酸化作用があることが確認されています。

血中コレステロール値が少し高めの人が、カテキンを2ヶ月間摂取することで、コレステロール値が正常値まで低下した

Proceedings of the 2001 International Conference on O-CHA(tea)
Culture and Science,222-225,2001

体脂肪低減作用

専用の飲料が出ていますが、体脂肪低減作用があるようですね。実際には運動も必要かと思いますが、カテキンを摂ることのメリットいろいろありますね。過剰摂取で問題なければ、バカ食い、もといバカ飲みしたくなります。

高濃度カテキンを長期間摂取すると、体重や体脂肪(腹部全脂肪面積、内臓脂肪面積)に低減効果がみられる

Tsuchida T., Itakura H., Nakamura H., Prog. Med., 22, 2189-2203, 2002
高妻和哉,他, Prog, Med.,25,1945-1957,2005

抗アレルギー効果

花粉や大豆、牛乳に含まれるアレルギーを引き起こす物質、いわゆるアレルゲンに対して、カテキンはそれを緩和する効果があるとのことです。

くしゃみやかゆみ、鼻づまりなどの症状を緩和する効果が確認

Proceedings of “The Third International Conference on Nutrition and Aging”p27,1999

虫歯に対する効果

なんと、虫歯の予防にも効果があるようです。虫歯菌の増殖を抑えるほか、歯垢が歯にくっつくのを防ぐ働きや、抗う蝕効果などにも有効とのことです。

う蝕(齲蝕)とは、いわゆる虫歯の原因となる細菌が歯に残った食べかすから作った酸によって歯を溶かしてくことです。まぁ、一言でいえば虫歯によって歯がボロボロになっていくことですね。これに対しても効果があります。長寿の秘訣の一つに歯の維持率などもあるようですが、自分の歯を健康に維持するのにもカテキンは貢献しているようです。

参照情報

以下のHPやニュースをもとにしています。

・日本カテキン学会

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