福岡市中央区の舞鶴公園・大濠公園の間、かつて多くの中学生が通う学校がありました。2014年にその役目を終えて、城内地区の舞鶴中学校は最寄りの3つの小学校と合併するように別の場所へ移転しました。かつての中学校の建屋は、市の施設「三の丸スクエア」「アーティストカフェフクオカ」として再活用されています。2024年4月にかつての中学校の面影を懐かしむような気持ちで周辺を散策しまして、かつての写真なども調べてみました。
どこにあるの?
とても良い場所にありまして、広大な縄張り(面積)を有した福岡城跡地の大濠公園・舞鶴公園の間、もしくはその中間に位置しています。公園から入りやすいです。
住所:〒810-0043 福岡県福岡市中央区城内2−5 三の丸スクエア 内 Artist cafe fukuoka:
学校跡地に入り込む前に、南側の個別住宅地区と空き地が林立するエリアに迷い込み、その後にこちらに来ました。中学校跡地の昔の地図やかつての航空写真などについては、前回記事が参考なるかと思います。
当地の写真
正門周り、校舎回り、プール周り、体育館・運動場周り、時間使って校内、もといすでに学校ではないので構内をいうべきでしょうか、ゆっくり徒歩で回ってみました。
正門周り
かつての写真
誰しも記憶にある代表的な学校の間取りといいますか、校内のレイアウトですね。いわゆる公的な入り口には庭のような場所があり、事務室に近い入り口があります。校長室もたいていこうした入り口の近くにありましたね。
今は三の丸スクエアとしての入り口になっています。中には色んなサービスが提供されています。
学校あるあるネタですね。舞鶴中学校は移転すれども、当時に設置された学校3訓です。一番左はすぐわかったのですが、拡大してみて、ようやく全容がわかりました。
右から「自主」「勤勉」「友愛」ですね。中学校時代からこれをしっかり徹底できるように意識できるのは素晴らしい学校だったことが伺えます。
その脇には池がありました。やや水は澱んでいましたが、しっかり手入れはされています。瓢箪のような形の池は、私の母校にもありました。小学校時代でしたが、その池は通称「ひょうたんいけ」と呼ばれており、丁度細くなったところをジャンプで渡ることができるかどうか、というドキドキ感の記憶があります。
こちらの池ももし許せば、汚れ等にもある程度耐性のある鯉などを入れても良いかもしれませんね。
こちらも懐かしいですね。一般的には校庭で、校舎に近いところの中央に建てられるものですが、これはそれを移築したものなのか、それとももともと正門脇にあったものなのか、気になります。
校舎回り
校舎の北側から回ってみました。
福岡市内のレンタルサイクル、ChariChari(チャリチャリ)のポートがあります。かなりの台数があります。自転車を借りて公園内を回ることもできますし、公園外から乗ってきた自転車をここを終点として返却することができます。
足洗い場、そして隣の校舎への渡り廊下のような場所だったのでしょうか。2階も繋がっていたようですが、安全上のためか2階部は利用できない状態となっています。
こちらは旧校舎側ですね。2階建て、裏側にも出切口があり、自転車置き場があります。
FaN(Fukuoka art Next)の文字と、Artisit Cafeの文字があります。かつての中学校はアーティスト用の公共スペース、公共カフェとして利用されているものと思われます。時間の都合で中をじっくりみることはできませんでした。
少しだけ入って撮影してみました。懐かしい気持ちになりますね。
プール周り
プールは中学校の敷地でいうと、北西側にあります。校舎北側通路を歩いていくと、小さな建物がまず見えてきます。
周辺は管理が行き届いており、花壇は歩いていて気持ちが落ち着きます。
歩いたのが春だったこともありますが、花壇は手入れが行き届いています。チューリップ、パンジーなどをはじめ、多くの花が咲いていました。
そこから歩いていくと・・・
柵に囲われたプールです。
さらに東から西へ歩いていくと、入り口らしきところに行き当たります。
どういうわけか、階段というか、ステップを上がって、下がって、また上がる、といった構造になっています。
階段のもっとも高い部分にはパイプのような跡があり、ひょっとしたら何かシャワーのようなものがあったのかもしれませんね。
柵越しにプールを撮影してみました。周辺の木々が枝を伸ばしており、プールサイドには木々の枝の端や植物が隙間から顔を出しています。かつては中学校の授業で生徒さんらが泳いでいたことでしょう。
柵沿いに歩いてみると、プール後に目を洗う上向きの蛇口がある洗眼コーナーといってよいのでしょうか、目を洗うエリアがありました。そうでした、水泳の授業ではゴーグルの着用がだったので、皆そのままの目で泳いでましたね。
体育館
体育館は入り口が少し改装されており、アーティスト展示場をおもわせるような雰囲気があります。
私訪問時には地域の民芸工芸品屋さんのフェアをやっており、体育館内の多くのお店が出展していました。
グランドから
かつてグランドは舗装され、広大な駐車場となっています。広い駐車場から眺める校舎は、学校としての役目を終えつつも、地域観光や地元の様々な活動へと再利用されています。
団体ようのバスも多く停まっていました。大濠公園・舞鶴公園内に駐車場のようなものですからね。
和服レンタルもやってるようですね。これは観光客の方には受けるかと思います。いっそ戦国時代の鎧などの貸出し、もしくは移動まではいかないもの、コスプレ写真撮影などのサービスがあっても良いでしょうね。
グランドは現在広い駐車場となっていますし、今後セントラルパーク構想などもあるため、現在の旧校舎もひょっとしたらこの先、取り壊されてしまう可能性があります。
最後に
かつては女優の酒井法子さんも通ったといわれる旧舞鶴中学校、現在は学校としての役目を終えて観光や芸術の支援へと変遷しています。旧校舎や体育館の建屋を再活用しているといえます。かつての卒業生はいつでも自分がいた学校へ足を踏み入れることができます。全ての教室に入れるかわかりませんが、卒業生の方々が訪問した際は、また別の想いがあるかと思います。
私はたまたま城内地区の散策から足を踏み入れたレベルですが、今度は内部もゆっくり見てみたいと思います。
正門に相対するのは福岡城の石垣です。南北への石垣と並行して桜並木となっています。かつて当時の春の入学式、小学生を卒業した新中学1年生たちは、友達らとワクワクどきどきしながらこの桜並木を通っていたことでしょう。石垣と桜並木は本当に素晴らしいです。
お城内にある学校として、なんだかかつての上級士族のような気持ちになった方もいたことでしょうね。
季節の変化によって、色んな情景があるかと思いますので、日を改めてまた訪問してみたいと思います。最後まで目を通してくださり、ありがとうございました。
関連・参考サイト
・【福岡城】旧舞鶴中学校の「三の丸スクエア」 – ふるほん住吉 (y-ta.net)
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